朝、目が覚めてもお腹がいっぱいだった。
前の夜をしっかり食べたからだろうと思っていた。
でも毎朝、そうだった。
お腹がいっぱいなのに、トーストを焼いていた。
習慣だから、食べていた。
ある朝ふと気づいた。
これ、いらないよね、と。
お腹がいっぱいなのに、食べていた
朝ごはんは「食べるもの」だと思っていた。
起きる。顔を洗う。トーストを焼く。コーヒーを入れる。
その順番が当たり前になっていた。
お腹の具合は、考えていなかった。
時計を見て、出かける時間に合わせて食べていた。
夜7時に夕食を食べて、次の朝6時に起きる。
11時間しか経っていない。
40代の体は、そんなに腹が減らない。
息子の分の食パンを焼きながら、自分の卵も焼いていた。
べつに腹が減っているわけじゃない。
朝の準備のなかに「食べる」が組み込まれていたから、食べていた。
食べ終えると、なんとなく重い感じがした。
胃が重い。頭も少しぼんやりしている。
出かける前から、すでに食べ過ぎていた。
「朝ごはんはちゃんと食べなきゃ」という感覚が、どこかにあった。
子どもの頃からそう言われていたし、朝食を抜くのは悪いことのような気がしていた。
でも実際は、お腹がいっぱいなのに体に入れていた。
少なくとも、俺には合っていないと思った。
朝ごはんをやめてみた
ある朝、食べなかった。
大きな決意じゃない。
お腹がいっぱいだったから、そのまま出かけただけだ。
コーヒーだけ飲んで、職場へ向かった。
仕事中はいつも通り動けた。
トラックの運転も、荷積みも、問題なかった。
昼の休憩が、少し待ち遠しかった。
それだけだ。
翌朝も、食べなかった。
また、何も困らなかった。
三日目、四日目も同じだった。
体がどこかで「食べないと動けない」と言うかと思っていた。
そういうことは、なかった。
一週間で「食べない朝」が普通になっていた。
「朝ごはんをやめよう」と決めたわけじゃない。
いらないから、食べなかっただけだ。
今は10時と19時の一日二食
今の食事はこうなっている。
10時頃に一回目の食事をとる。
19時頃に夕食。
一日二食になった。
「一日三食が正しい」という話をするつもりはない。
「ファスティングがいい」という話でもない。
俺の体が、このパターンで落ち着いているというだけだ。
朝起きてすぐはお腹がすいていない。
10時頃になると、ちゃんとすいてくる。
その感覚に合わせているうちに、自然とこのリズムになった。
10時の食事は、職場の休憩に合わせている。
前日に準備した弁当を食べるか、コンビニで何か買う。
腹が減った状態で食べるから、ちゃんとうまい。
満腹のまま食べていた朝より、食事が楽しくなった気がする。
息子の朝食は引き続き妻が担当してくれている。
俺の分だけ、消えた。
もちろん、誰にでも合うとは思っていない。
朝に食べた方が調子がいい人もいる。
俺の場合は、朝に空腹がなかった。
だから食べるのをやめただけだ。
朝ごはんをやめて変わったこと
体が軽くなった。
以前は出勤してしばらく、胃が重い感覚が続いていた。
胃が動きながら仕事している感じがあった。
今はそれがない。
食べ過ぎがなくなった。
朝・昼・夜と食べて、それでも間食していた頃がある。
今は昼と夜の二食で、お腹の落ち着きが安定している。
空腹でイライラすることもない。
お腹がすいてから食べるから、適量でちゃんと満足できる。
体重は変わっていない。
増えず、減らず、現状維持で落ち着いている。
食べ過ぎがなくなれば、そのくらいに収まる。
今も続いている。
意識して続けているわけじゃない。
必要がないから、食べていない。
それだけだ。
朝の判断が、ひとつ消えた
朝ごはんをやめると、朝の決め事が一つなくなる。
何を食べるか。
パンか、ご飯か。
卵を焼くか、焼かないか。
息子の分と一緒に用意するか、別に作るか。
その判断が、まとめてなくなった。
起きて、コーヒーを入れて、支度する。
それだけになった。
トラックドライバーの朝は早い。
5時台に起きることも珍しくない。
眠い状態でする判断は、なるべく減らしたい。
「今日の朝食」がないだけで、朝の準備が静かになった。
食事の準備と片付けも、1回分なくなった。
朝の台所に立つ時間が、コーヒーを入れるだけになった。
その時間が、息子を送り出す準備に使えるようになった。
罪悪感は3日で消えた
最初は少し気になった。
「朝ごはんを食べないのは体に悪い」という話を聞いたことがあったからだ。
3日で気にならなくなった。
体に異変もない。
眠い、だるい、集中できない、そういうことも特になかった。
むしろ朝の頭が、前より少しはっきりしている気がした。
やめてみて気づいたことがある。
俺は「朝ごはんは食べるもの」という思い込みで食べていた。
腹が減っていたから食べたのではなく、時間になったから食べていた。
その前提が外れただけで、体の感じが変わった。
食べる回数を一つ減らしたら、頭が静かになった
前に、食材を選ぶのをやめた話を書いた。
献立を考えるのをやめた話も書いた。
朝ごはんをやめたのは、その流れの中の一つだ。
食材→献立→食べる回数、と判断の単位が一つずつ大きくなってきた。
やめようと計画していたわけじゃない。
お腹がいっぱいなのに食べていた、という事実に気づいただけだ。
気づいたら、やめた。
朝ごはんをやめると、朝の準備が静かになった。
食べる量が適量になると、体が軽くなった。
食べ過ぎなくなると、食事がうまくなった。
食べることを一つ減らしたら、頭も少し静かになった。
食べるものを選ぶのをやめた。
献立を考えるのをやめた。
そして、食べる回数をひとつ減らした。
食の判断が、ひとつひとつ静かになっていく。
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