スマホをやめた。
湯船に浸かった。
早めに横になった。
それでも眠れなかった。
原因を探していたとき、気づいたことがある。
問題は就寝前じゃなかった。
帰宅してから布団に入るまでの間に、判断を詰め込みすぎていた。
夕食何にするか。
子どものお風呂の時間。
明日の準備、まだ終わってない。
40代の脳は、昼間だけじゃなく夜も消耗している。
その状態で布団に入っても、頭が止まらない。
コツを増やすより、夜の判断を減らす方が早かった。
睡眠改善を試したのに、眠れなかった
スマホをやめれば眠れると思っていた。
やめた。眠れなかった。
運動すれば疲れて眠れると思っていた。
始めた。眠れなかった。
「40代 睡眠 改善」で検索して、出てきたことを順番に試した。
試すたびに、チェックリストが増えた。
増えるほど、眠れなくなった。
スマホをやめた。運動もした。それでも眠れなかった
就寝前の1時間はスマホを触らない。
週3回、30分歩く。
寝る前に湯船に浸かる。
全部やった。
全部やって、それでも布団の中で1時間が過ぎることがあった。
何かが足りないんじゃないかと思って、また検索した。
また新しいコツが増えた。
コツを増やすほど、眠れなくなっていた
気づいたのは、睡眠改善のコツ自体が「判断」になっていたということだ。
今日は運動できたか。湯船に浸かったか。スマホは1時間前にやめたか。
寝る前にチェックリストを確認していた。
チェックリストを確認しながら、眠れているかどうかを気にしていた。
管理しようとするほど、頭が起きていた。
原因は就寝前じゃなく、もっと手前にあった
あるとき、帰宅してから布団に入るまでを思い返してみた。
夕食を何にするか迷った。
子どものお風呂の時間を調整した。
洗い物をしながら明日のことを考えた。
録画した番組をどれか選んで見た。
寝る前に少しだけスマホを触った。
「少しだけ」が積み重なっていた。
就寝前だけを整えても、その手前が崩れていた。
帰宅から就寝まで、何回判断しているか
試しに数えてみた。
帰宅してから布団に入るまでの「判断」を、1日分書き出した。
夕食のメニュー。買い物が必要か。子どものお風呂は何時にするか。
洗濯を回すタイミング。明日の服。忘れ物がないかの確認。
スマホで何を見るか。テレビをつけるかやめるか。寝る時間。
20個を超えた。
夕食・お風呂・子どもの対応・明日の準備
仕事で8時間ハンドルを握って帰ってくる。
体はすでに限界に近い。
それでも帰宅した瞬間から、判断が始まる。
「お父さんおかえり」と息子が走ってくる。
うれしい。でも同時に、頭が切り替わる。
夕食は何にする。冷蔵庫を開けて考える。
お風呂は何時に入れる。息子の就寝時間から逆算する。
明日の保育園の準備、まだ終わっていない。
仕事の疲れの上に、家の判断が積み重なっていく。
小さい判断でも、脳はバッテリーを使う
「夕食を決める」は小さいことに見える。
でも脳にとっては判断だ。
何を選ぶか考えて、在庫を確認して、時間と手間を計算する。それだけで脳が動く。
その積み重ねが、夜の脳疲労になる。
大きな決断じゃなくても、小さい判断が20回続けば消耗する。
40代の脳は、昼間だけじゃなく夜も減っていく。
判断が積み重なったまま、布団に入っていた
午後11時に布団に入る。
体は疲れている。目も重い。
それでも頭だけが動いている。
今日やり残したこと。明日やらないといけないこと。
息子の熱、下がったか。来月の出費、思ったより多い。
就寝前にスマホをやめても、その手前で脳が使い切られていた。
静かにしようとしても、残高がなかった。
夜の判断を、設計で消した
コツを足すのをやめた。
代わりに、夜の判断を減らすことを考えた。
判断が発生しないように、先に決めておく。
それだけだ。
夕食の献立をパターン化した
月曜はこれ。火曜はこれ。
週の献立を7パターン固定した。
最初は「飽きないか」と思っていた。
飽きた。でも眠れるようになった。
帰宅して冷蔵庫を開けて迷う時間が消えた。
「今日は何曜日か」だけ確認すれば、夕食が決まる。
決める必要がなくなった。
大したことないと思っていた。ちがった。
夜の最初の判断が消えた分、頭が静かなまま夕食を終えられた。
翌日の準備を夕方にずらした
以前は寝る前に翌日の準備をしていた。
保育園の荷物。着る服。仕事の持ち物。
夜にやると、眠れなくなる直前に「まだやることがある」という状態になる。
帰宅直後か、夕食前にやるようにした。
布団に入る前に「今日のやることは全部終わった」という状態を作る。
それだけで、頭が止まるタイミングが早くなった。
「見るものを選ばない」時間を作った
録画した番組を何本か並べて、どれを見るか選んでいた。
その選択も、判断だった。
今は見るものを1本だけ残しておく。
選ばない。決まっている。
見終わったら寝る。それだけ。
「次何見よう」と考える時間が消えた。
判断が減ったら、布団に入るのが早くなった
設計を変えた最初の週、変化に気づいた。
布団に入る時間が、30分早くなっていた。
やることが終わっていたから、引き留めるものがなかった。
やることが終わっていると、脳が止まれる
以前の夜は、布団に入っても「まだ何かある」感覚があった。
明日の準備、した気がするけど確認してない。
息子の連絡帳、書いたっけ。
その「した気がするけど」が、眠れない夜を作っていた。
やることを前倒しにしてから、その感覚が消えた。
「全部終わった」という状態で布団に入ると、脳が止まる許可が出る。
止まっていいと判断できるから、落ちる。
睡眠時間より「夜の余白」の方が効いた
睡眠時間を7時間確保しようとしていた頃があった。
逆算して就寝時間を決める。
でも布団に入っても1時間眠れなければ、実質6時間だ。
夜の余白が増えてからの方が、同じ時間でも体の戻り方が違う。
横になってから眠るまでが、明らかに短くなった。
時間の問題じゃなかった。
入眠までの状態の問題だった。
管理しようとしていたのが、間違いだった
睡眠スコアをアプリで見ていた時期がある。
毎朝スコアを確認して、昨日より下がっていると気になる。
気になるから、また対策を調べる。
管理するほど、睡眠が気になるループに入っていた。
アプリを消した。
スコアを見なくなったら、眠れているかどうかを気にしなくなった。
気にしなくなったら、眠れた。
眠れなかったのは、寝る前だけの問題じゃなかった
コツは増やさなかった。
やめることも、特になかった。
夜の判断を、先に決めておいただけだ。
コツを足すより、判断を引く
睡眠改善の記事は「〇〇を追加しろ」という話が多い。
体温調節・朝日・タンパク質・運動・入浴のタイミング。
全部正しいと思う。
でも追加するたびに、管理するものが増える。
管理するものが増えると、確認する判断が増える。
足すより、引く方が効いた。
夜の判断を減らすと、脳が自然に止まる時間が早くなった。
眠れるようになった夜の共通点
献立が決まっていた。
翌日の準備が終わっていた。
見るものが1本だけ残っていた。
やることが全部終わっている夜は、眠れた。
特別なことは何もしていない。
脳が「今夜の仕事は終わり」と判断できる状態を、先に作っておいただけだ。
40代の睡眠は、寝る直前より手前で決まっていた。
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