仕事で、会ったことのない人に文句を言われた。
全体ラインだった。
みんなが見ている場所で言われると、余計に腹が立つ。
俺も言い返した。
それで終わったつもりだった。
でも、終わっていなかった。
帰宅して、家が散らかっているのを見た。
妻のものを見て、「片付けて」と言った。
その日は、結局片付かなかった。
後から思うと、散らかりだけが嫌だったわけじゃない。
仕事で言い返したときの機嫌を、そのまま家に持ち込んでいた。
全体ラインで文句を言われた
仕事の文句は、内容だけならたいしたことがない日もある。
でも、会ったこともない人に、全体ラインで言われると引っかかる。
言われ方も気になる。
周りが見ていることも気になる。
腹が立って、言い返した。
その場では、言うべきことを言ったつもりだった。
間違ったことを言ったとは、今でも思っていない。
ただ、言い返したあとも頭の中に残っていた。
仕事は終わったのに、頭だけはまだ全体ラインにいた。
家でも「片付けて」と言った
家に帰ると、散らかりが目に入った。
妻のものだった。
だから、片付けてほしいと思った。
言っていること自体は、たぶんおかしくない。
でも、その日に言う必要があったのかは別だった。
仕事で腹が立ったまま帰って、次の文句を探していただけだった。
片付けの話をしているようで、俺は自分の機嫌を家に置いていた。
相手がどう返したかより、その状態で話を始めたことの方が問題だったと思う。
機嫌が悪い日は、正しい話でも言い方がきつくなる。
言われた側には、片付けの話だけは残らない。
片付けさせるのをやめて、置き場を決めた
家全体をきれいにしようとするのを、いったんやめた。
家には、4畳のファミリークローゼットと外の倉庫がある。
家を建てる時から、妻の荷物を置けるように作っていた場所だ。
散らかっているものは、そこに寄せた。
その場所を、妻のスペースにした。
片付いていない場所は残っている。
でも、家じゅうを見て腹を立てることは減った。
「片付けて」と言う回数も減った。
散らかりをなくしたわけではない。
散らかりの置き場を、決めただけだ。
俺が毎日判断しなくていい場所ができた。
それで十分だった。
機嫌が悪い日は、正しい話をしない
機嫌が悪い日に、何も言わないのは難しい。
散らかりは見える。
仕事で言われたことも、頭に残っている。
言い返したくなる理由は、いくらでもある。
でも今は、機嫌が悪い日に家の問題を片付けようとしない。
家族に言いたいことがある日ほど、その日のうちに解決しなくていい問題かを一度考えるようにしている。
その日に決めなくていい。
その日に言わなくていい。
置き場を決めたのは、家をきれいにするためだけじゃない。
仕事の怒りを、そのまま次の文句に変えないためだった。
機嫌がいい日と悪い日の違いは、腹が立たないことじゃない。
腹が立ったあとに、次の問題まで増やさないことだと思っている。
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